、オハヨ」


いつもの笑みを浮かべて、ティキはベッドから起き上がったに声を掛けた。
こっち、と手招きをする彼に導かれ、は寝ぼけ眼でベランダへ足を運ぶ。


「見ろよ、いー天気」

「わ・・」


空では見事に太陽が笑っていて、思わずにも笑みが零れる。
綺麗な青だけがたちを包んでいて、まるで世界にふたりきりのよう。
そう、ふたりきり・・


「ねぇ、ティキ」

「ん?」


声のトーンが落ちたを気遣ってか、少し屈んでの顔を覗き込むようにするティキ。
敵に向けるものだとは思えない柔らかい眼差しに、少し泣きそうになった。


「この世界にふたりだけなら、いいのにね」

「・・・

「なんてね!ごめん、冗談!」


あはは、と笑ってティキから目を逸らす。
ティキが悲しげにを見ていたことを知っていたから。
どんなに願ったって、駄目なんだってことも知っているから。


「ごめんな・・・」


ティキは恐る恐るを抱きしめた。
震えていたのは、か彼か。
ティキの肩越しに見えた綺麗な空が、何故かぼやけて見えた。


無力 な僕等は、
(抗う事も逃げることも出来ないまま、カウントダウンは始まっていく)


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ティキ夢。ヒロインはエクソシスト。
(2006/10/2)

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